九州豪雨 電線にごみ、屋根に流木「水位ここまで」 熊本県人吉市・球磨村

JAくま人吉支所球磨村店の屋根と同じ高さにある電線には、氾濫した川の水が運んだ木の枝や草などがぶら下がっていた(6日、熊本県球磨村で=染谷臨太郎写す)

 球磨川の氾濫で5日まで水に漬かっていた人吉市や球磨村では6日、一夜明けて変わり果てた光景が広がった。屋根の高さまで水が押し寄せ、JAくま管内の支店建物や農地などでも大きな被害が出ている。JA本店の職員らは、5日朝から被害を受けた支所に集まり支援を始めたが、6日も雨は降り続いており、予断を許さない状況が続いている。(木村隼人)

 「普段見慣れている分、余計に衝撃的な光景だ」。JAくま本所から人吉支所に向かう道中、同行したJA職員はつぶやいた。

 JAくま本所から国道219号を西に進むと球磨川に着く。川を渡ると「九州の小京都」と呼ばれることでも有名な人吉市の変わり果てた光景が広がる。頻繁に行き交う自衛隊の車両や木や電柱には、泥が付着。住宅街には動かなくなった車が点在する。

 JAでは5日朝、「手の空いている職員は人吉支所に集合」と指示が出て、JA役職員や女性部の部員らが大勢集まった。支所での清掃作業や移動店舗車による臨時の窓口業務を行う。

 同JAには県内のJAから支援物資を送りたいとの連絡が来ているが、JAの尾方朝則参事は「JAからの協力は非常にうれしい。ただ6日も雨が降り続き、順調に到着できない」と話す。

 球磨村でも、大きな被害が出ている。JA人吉支所球磨村店には水が屋根の高さまで押し寄せた。店舗から道路の電柱までつながる電線には川から流れ着いた草や、ごみ、布などが付着。押し寄せた水の水位を物語っている。

 

球磨川が氾濫し壊滅的な被害を受けた家屋(6日、熊本県球磨村で=染谷臨太郎写す)
 店舗の隣で地元の住民2家族が自宅内の泥のかき出し、水に漬かった家具を外に運び出していた。コンビニには、自衛隊の復旧作業車が10台近く止まっていた。

 水田には、大量の泥が流れ込んだまま。水田の隣の畑にはトウモロコシが植えてあるが、水の勢いで倒壊寸前まで曲がっている。軒高2メートル以上の2棟のハウスの屋根にも流木や草が付着している。付近の住宅は無残な形で潰れ、原形をとどめていない。

 JAによると、人吉市や球磨村は5日中に水が引かなかった。さらに6日も雨が降り続いており、被害の実態把握には、時間がかかる見通しだ。

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