[あんぐる] コ~ンな冒険待ってたよ トウモロコシ畑の迷路(福島県鏡石町)

岩瀬牧場の敷地内にある迷路。上空からは、青々と茂ったトウモロコシが電子回路のように見えた(福島県鏡石町で)

 福島県鏡石町に7月中旬、飼料用トウモロコシでできた巨大な迷路が現れた。造ったのは、国内での本格的な西洋式酪農の発祥の地として知られる観光牧場の岩瀬牧場。迷路の面積は1.3ヘクタールと東北地方で最大級の規模。密集や密閉、密接を避けながら、酪農に触れられる観光スポットとして、早くも家族連れの人気を集めている。

 迷路に入ると、挑戦者の前に3メートル近い高さの飼料用トウモロコシが立ちふさがる。緑の壁に囲まれながら3カ所のチェックポイントを回り、スタンプを集めて出口を目指す。総延長は約1.5キロ。ゴールまでにかかる時間は平均20分で、1時間ほどかかる人もいる。

 同県西郷村から家族で訪れた佐藤佑太郎くん(8)は「難しくて途中で迷子になりそうだった。長い旅だった」と、探検後の汗を拭った。

 新型コロナウイルスの影響で牧場は、4月20日から約4週間にわたって休業を余儀なくされた。一年で観光客が最も多く訪れる時期で、経営は大きな打撃を受けた。

 安全に楽しめる催しを模索する中、トウモロコシ迷路に行き着いた。
 
芝刈り機で雑草を刈り、迷路の通路を整える伊藤さん
 
 5月上旬に種をまき、高さ30センチほどに育ったところで、芝刈り機で通路部分を刈り取って迷路にした。代表の伊藤喬さん(40)は「いつ再開できるのか、不安を抱えながらの作業だった」と振り返る。

 感染防止を徹底するため、通路の幅は2.5メートルと広めにし、すれ違っても“密”にはならない。来場者が多いときは迷路に入る人数を制限し、密集を防ぐ。対策が理解され、多い日には1000人以上が訪れる。伊藤さんは「自粛や休校でたまった子どもたちのストレスを発散できる場所だ」と話す。

 1880年に開業した牧場には、明治時代の牛舎や日本初のコンクリートサイロなどが残る。展示物を通じて酪農の歴史を解説する支配人の橋本政宏さん(72)は「迷路の後に展示物も見て、現代酪農の初期の姿を感じ取ってほしい」と話す。(富永健太郎)

「あんぐる」の写真(全4枚)は日本農業新聞の紙面とデータベースでご覧になれます
 

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